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立石 啓

ブラックプール遠征記③コンペ編

ブラックプール遠征記③コンペ編


〜聖地の洗礼、熱狂のオーディエンス、そして真っ赤な有名人!?〜


​1. はじめに:社交ダンスの聖地「ブラックプール」とは?


4/30に書いた記事(こちら)でブラックプールダンスフェスティバルがどんなものか触れましたが​




  • ざっくり言えば​5月末にイギリスの北西部ブラックプールのウィンターガーデン内「エンプレス・ボールルーム」 を会場とする世界最高峰のコンペである


ちなみに5月上旬のThe Open Worldsとはその少し近くのブラックプールタワーで行われるコンペで別物。


​2. 大会前日:聖地のフロアで練習&驚きの光景


​大会前日、会場であるウィンターガーデンズ内の練習場所を1時間およそ6,000円でレンタルし、本番に向けてフロアの感触を確かめることにしました。


実際のフロアを想定してるとかで広かったしちゃんとした床で足にやさしい!


​いざフロアに入ってみると、多くの選手が有名外人コーチャーのレッスンを受けてました。ちなみに世界のファイナリストも練習に来てましたがレッスンは受けてなかった。


ウィンターガーデンの裏から入り、ここの2階で練習しました。


その場にいた北海道の大西亘先生にいろいろ教えていただきました。


受付に予約確認メールを見せて入場許可のバンドをもらい、それを腕につけて練習します。


時間になるとスタッフがしっかり呼びに来ます。トイレで着替えてたらかっこいい青年が入ってきて、後で気づいたけどMadis Abelでしたね!まだ20代ぽいのにファイナリストでめっちゃ若いなぁ。



​3. 競技会当日:進化するシステムと舞台裏のリアル


​ここからは、いよいよ大会当日のリアルな舞台裏です。



​当日のタイムテーブルと朝の練習


​当日のスケジュールは分刻みで進んでいきます。こちらが実際のタイムテーブルです。



​13時30分開始~結果発表が深夜の0時30分でした!長い!これがブラックなのか!


そしてダンスタイムという名の休憩がおよそ20分×9回、多すぎない!



朝の練習時間はこのような雰囲気。まだ観客がまばらな時間帯ですが、フロアには独特の緊張感が漂っています。


この日は8時30分~9時15分まで練習時間


そのあとに控室の席取りたかったら練習後に取っておくといいよ~と前日に瀬底&真琴先生に教えていただいたので取っておきました。


​ちなみに、選手たちの控室はこんな感じのスペースになっています。


ロンドンもそうでしたが結構ゴミ捨てられるところ多くて良かったです。


実際控室はエンプレスボールルームのすぐ裏にあります。地図見ても場所わからなかったので服部先生に教えてもらいました。



ARENAでも練習可能

​液晶モニターの導入で大助かり!


​ブラックプールといえば、これまでは「次のラウンドに通過したかどうかは、会場のコールを耳を澄ませて聞いていないと分からない」のがお決まりでした。英語のコールを聞き逃さないか毎回ハラハラするものですが、なんと昨年あたりから液晶モニターでの結果張り出しが導入されていました!



​これで見落としの恐怖からは解放されたわけですが、モニターを見ていると、なんとあの世界トップの「マッシモとラウラ」が出ていないのに2次予選に背番号が……!シードでもないし、後で点数表見たら点は入ってなかったのですが、なぜだ?裏シード?



​背番号ラミネートは絶対にやるべき!


​現地では、背番号を「1ポンド」でラミネートしてくれるサービスがありました。これ、非常に便利です!今回はスルーしてしまったのですが、ぜひJBDFでも導入してほしいです!!



​安全ピンの嬉しい誤算と、深夜の結果発表


​「安全ピンは自分で持参必須」と聞いていたのですが、現地で無事にもらうことができました(ただ、アマチュアのセクションには置いてなさそうだったので、やっぱり持参はしておいた方が安心かもしれません)。



パソは予選でエスパーニャカーニがかからない!


​ブラックで予選からエスパーニャカーニがかからないよ、と聞いていたので別の曲で練習はしていました。


エスパーニャカーニ(Spanish Gypsy Dance)はスペインの国民的ソングなのでそんなものを予選からかけるなんてマネはしないと


ただてっきり準決ぐらいからかかるのかなと思っていたら、、かからない!決勝も!


しかも全体的に曲の長さが予選が1分50秒か2分ぐらいあってパソはハイライトがない曲が普通にかかるし第3の途中で終わります。アマプロ形式だ!


え、予選が第2で終わるの日本だけなのかな。


ちなみになぜ日本がエスパーニャカーニばっかり流れるのかというと、クレームが来るからです。あれじゃないと踊れないと。


D級C級はそれでいいかもしれないけど、それって社交ダンスって言えるんですかね?



​4. ブラックプールでしか味わえない!度肝を抜かれた「2つの熱狂」


​今回の遠征で、最も心に残り、鳥肌が立った瞬間が2つあります。日本のコンペとは決定的に違う、ブラックプールという場所が持つ独自のパワーを体感しました。



​① 夜の部(イブニングセッション)の厳格なドアクローズ


​この大会の伝統であり、最も格式高いのが「夜の部」です。


夜のセッションになると、会場は一旦ドアクローズされ、観客も選手も全員「正装」に着替えるルールになっています。会場全体が最高峰の社交場へと変貌するあの空気感は、言葉にできないほどの美しさと厳かさがありました。


ダンスタイム(休憩)が長すぎぃのポーズ


会場の隣にバーがあります(地図でいうARENA)。会場にもバーがあってサーバーから繰り出される4ポンドのペプシは格別だったなぁ



​② 会場が揺れる!鳥肌モノのオーディエンス


​日本のコンペと比べ、会場の厳かな雰囲気やダンサーのレベルが素晴らしいのは言うまでもありませんが、私が何より圧倒されたのは**「お客さん(オーディエンス)」**でした。


​自分が踊り終わったあと、異常なほど会場が盛り上がっている瞬間がありました。


「一体何が起きているんだ?」とフロアを見てみると、そこにいたのは真っ赤なボレロ(闘牛士の衣装)を着て踊り狂うアジア人男性!


​知り合いに聞いてみると、彼は「ウォンさん」という超有名人。なんと種目ごとにわざわざ衣装を着換え、毎年この大会に出場している恒例の有名人だそうです。


正直、ダンスの技術そのものが「上手い」と言えるものではなかったのですが、とにかく本人が全身で楽しそうに踊っていて、それに合わせて観客も大沸き!これもまた、ブラックプールでしか許されない、味わえない最高のエンターテインメントだなと感動しました。


​そして、準決勝や決勝となると会場のボルテージは最高潮に達します。


盛り上がりがピークに達したとき、観客は拍手をするだけでなく、床を「ダン!ダン!」と激しく足踏みし、地鳴りのような歓声を上げるのです。


​あの瞬間は、本当に全身に鳥肌が立ちました。


海外で盛り上がってくると曲も聞こえないくらいだよと聞いたことがあったのですが、準決勝のチャチャチャはそうだったかも。


それは、私たち日本人ではなかなか踏み入れられない、歴史と文化に裏打ちされた領域のように感じます。あの熱狂的なオーディエンスのパワーが選手を極限まで鼓舞し、それが最高のパフォーマンスにつながり、また観客を熱狂させる。この素晴らしい循環こそが、ブラックプールが聖地であり続ける理由なのだと肌で実感しました。


ちなみに結果発表はめっちゃサクサク終わります、昔のベーブルースが早送りでベースを回っているかのごとくファイナリストがフロアと裏をグルグル回り、


オナーダンスもなく、え?もう終わり?って感じで観客がサーっと自分の宿泊先へ帰っていきます。



​まとめ


​やっぱりブラックプールは特別な場所でした。


煌びやかで厳かな夜の部のフロア、地鳴りのような足踏みの歓声、そしてウォンさんの真っ赤なボレロ(笑)。そのすべてが、遠征の最高の思い出であり、財産です。


また初めての出場、慣れない海外なだけあって、知り合いのダンサーのたくさん助けていただき誠にありがとうございました。



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